綺麗に弾けるピアノ奏法・重力奏法
倍音を綺麗に鳴らす奏法について
ピアノには、沢山の魅力がありますね。
その沢山の魅力の中の一つに、音の響きがあります。
ピアノは、タッチの仕方やペダルの使い方等、弾き方(奏法)を工夫し、倍音を豊かに綺麗に鳴らすことによって、多彩な響きが出ます。
倍音は、それぞれの音に必ず含まれていますので、どんな弾き方をしても鳴りますが、それを綺麗に鳴らす、倍音を生かした演奏をすることが大切です。
では、倍音を綺麗に鳴らす演奏とはどんな演奏でしょうか。
まず、倍音についてですが、倍音は、ある音の周波数の整数倍の音のことです。
元になる音を基音といいます。
ドの倍音は1オクターブ上のド、2オクターブ上のド、順にソドミソ♭シドレミ・・・です。
ドを鳴らすと、これだけの音がドのなかに入っているということです。
人の声も、それぞれの人の声の倍音が違うので違う声になっています。
倍音は、ガンと思い切り鍵盤をたたいても綺麗には鳴りません。
指だけで押し付けるように弾く弾き方でも、音がつぶれてしまい、綺麗に倍音が鳴りません。
聞こえてはきますが。。。
基音中心の音の出し方になってしまいます。
倍音は、タッチの仕方やペダルの使い方等、弾き方(奏法)を工夫すると綺麗に鳴ります。
倍音を綺麗に鳴らすには、微妙なさじ加減のタッチの仕方が大切です。
タッチについては、力まず自然な状態で、腕の重みを指に乗せる感じで弾きます。
手首を柔軟に使うことや、手のひらの使い方、支えも重要です。
指の力で弾くのではなく、指は支えるだけです。
脱力も大切ですが、脱力と言っても、腕や手の力をすべてふにゃふにゃに抜くのではなく、手を支えるために必要な筋肉は使います。
無駄な力を入れないということです。。
このような重みをかけて弾く奏法は、ロシア奏法、重力奏法とも言われています。
この奏法は、体全体をしっかり使って弾くので、体が小さい演奏者でも、深みのある迫力のある音を出すことが出来ます。
芯のある、遠くへ美しく伸びていくピアニシモも出すことが出来ます。
無理をした弾き方をしませんので、音が豊かになり、手も傷めません。
腱鞘炎になることもありません。
綺麗なレガート奏法も、伸びのある音も、この奏法でとても楽に出来るようになります。
倍音を綺麗に鳴らした演奏は、とても綺麗です。
多彩な響きが出ます。
ある音を出して、その上にまた他の音が重なり、それぞれの音の倍音も重なっていくと、音に広がりや奥行きがでて深さを増していきます。
低音を綺麗に響かせ、その上にいろいろな音をお互いの音がけんかにならないように乗せていく。
そのような事を大切にしながらピアノを弾くと大変面白いです
演奏者の魂が、聞いている人の所へ、ぽ〜んと飛んでいくような、そんな感じで人の心に届く演奏になります。
世界の一流ピアニストは、この倍音を綺麗に鳴らして弾いています。
また、作曲家でいえば、ショパンの曲等は、倍音がとても美しく鳴るように作曲されていますので、倍音を綺麗に鳴らすように弾くととても美しい演奏になります。
ラフマニノフの曲も倍音が綺麗ですね。
この奏法を生徒達に教え、出来るようになると、皆さん口を揃えて、「綺麗、楽しい、面白い!」と夢中になっていきます。
そのような奏法が出来るように、基本からしっかりレッスンをしています。
ピアノを始めたばかりの幼児さんも、将来的にそのような奏法が出来るように、しっかりとした下積みを、子供さんの年齢、理解度に合わせて丁寧にレッスンしています。
ピアノ経験がある方にも、綺麗に弾ける奏法を分かりやすくレッスンいたしますので、必ず綺麗に弾けるようになっていきます。
皆様、是非、この倍音を綺麗に響かせて、綺麗にピアノが弾ける奏法を体験してみてください。
ピアノの世界が変わりますよ!